ご挨拶(更新)

新型コロナウイルスの感染拡大を受け,医療従事者をはじめ,私たちの生活を支えておられる多くのみなさまに改めて感謝申し上げます。また,感染拡大の収束について見通しが立たない状況が続く中,みなさまの生活も,この数か月で大きく変化しているものと思います。学校の休業やオンライン授業化,不要不急の外出の自粛,在宅勤務など,多くの変化に直面し,私たちはこれらの変化に向き合い続けています。政府により出されていた緊急事態宣言は解除されたものの,再度の感染拡大の防止には,私たちの「行動変容」と「新しい行動様式」に移行することが求められています。 

 このような状況を受け,すでに多くの国内・海外の学会等が中止や延期を決めており,本学会も予定通り,2020 年12 月4 日(金)~5 日(土)に国立オリンピック記念青少年総合センターで開催できるのか,慎重に検討を重ねてまいりました。その結果,この時期に例年通りの大規模な対面の会議を行うことは困難であると判断し,日本産業ストレス学会常任理事会とも調整のうえ,会期を延長しながらインターネットを介した大会を開催することにしました。最大の理由は,1000名近くの参加者が会場に集まることによる感染リスクを回避する点にあります。本学会には,毎年,企業の産業保健スタッフや人事労務担当者が多く参加されており,参加者が感染することで,企業内の産業保健活動,人事労務活動が停止することを最も危惧しました。

詳細は別に掲示いたしますが,本学会は,学会オンラインサイトをプラットフォームとし,ライブ配信と事前収録した映像・資料のオンデマンド配信を組み合わせながら,どこからでもアクセスすることができるバーチャルな大会を実現したいと考えております。オンライン開催により,これまで学会会場に足を運べなかった学会員や,この領域に関心のある研究者や実務関係者,海外在住者も参加することが可能になるなど,オンライン開催ならではの良さを活かした大会にする所存です。

 本大会のテーマは,「働き方改革と産業ストレス:主体的朗働の創生に向けて」としています。新しい生活様式に対応して,新しい働き方が求められる中,働く人びとのストレスについて検討するほか,働く人びとが,仕事に対して主体的にかかわり,健康で活き活きと働ける「朗働」環境の実現に向け,中長期的な視点から学際的に検討する機会にしたいと考えています。

 多くのみなさまのご参加をお待ち申し上げております。

大会長 島津明人
(慶應義塾大学総合政策学部 教授)


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